光合成は、太陽の光によって二酸化炭素と水が反応して、デンプンと酸素になります。しかし、普通に二酸化炭素と水の混合物に光を当てても、反応はありません。葉緑素が太陽光を吸収することによって初めて反応するのです。この時、葉緑素自身は変化していません。葉緑素が吸収した光エネルギーを利用して反応が進んだのです。このことから、葉緑素はまさに光触媒だったと言えるわけですね。そしてその働きが、部屋の悪い空気を除去してくれるため、観葉植物は「人間、自然に優しい生き物」といえるわけです。見た目も落ち着いていて、観るだけでリラックスできますしね。そんな観葉植物の効果をざっとご紹介。
室内のインテリアとして人気の観葉植物に、新築の住宅などで問題になっている「シックハウス症候群」の原因となる化学物質を吸収する働きがあることが、金沢経済大の大藪多可志教授(センターシステム工学)の研究で明らかになった。鉢植え一つでもかなりの空気清浄効果が期待できることから、手軽な予防・軽減策として関係者も注目している。米・サンディエゴで21日から開かれる「水と土壌環境に関する国際会議」で発表される。
新築や改築後の建物に入ると、目がチカチカしたり、のどや頭が痛くなったりするのがシックハウス症候群。実験では、壁紙や合板の接着剤、家具などの塗料、カーテンなどに含まれるホルムアルデヒド、揮発性有機化合物のトルエン、キシレン、アセトン、アンモニア、ベンゼン、さらにたばこの煙、自動車の排ガスなどについて調べた。300リットルの密閉ガラス容器に高さ20センチ余りのポトスやサンセベリアの鉢植えを入れ、化物質の濃度を一般的な新築住宅の3〜4倍にあたる50ppmにして変化をみた。明るさは蛍光灯で1000ルクスに保った。その結果、ポトスを入れた容器では、ホルムアルデヒド、アンモニア、たばこの煙が約6時間で検出されなくなった。同様に排ガスは約15時間、アセトン約50時間、トルエン60〜70時間、ベンゼン70時間、キシレン約100時間でそれぞれ検出されなくなった。サンセベリアでもほぼ同じ結果が得られた。切り花でも実験したが効果は鉢植えより小さかった。
計測数値をもとに算出したところ、ホルムアルデヒド濃度が10-20ppmの一般的な新築の6畳洋間なら、小ぶりな鉢植えを5個ほど置けば、世界保健機構(WHO)の規制値である0.08Ppm以下におおむね保てる計算になった、という。大藪教授は「根本的なシックハウス対策は原因物質を使わない家造りだが、今ある住宅での現実的な方策として、視覚的癒し効果もある観葉植物に着目した。換気などとともに軽減や予防に役だててもらえれば」と話している。(朝日新聞2000年3月14日の記事を引用)
なんと素晴らしい研究結果でしょう(笑)観葉植物が家の中の有害ガスを除去してくれるわけです。おそらく観葉植物が普及したのも、自然とそんあ効果があるのを人が感じ取っていたからなのでしょうね。今日からお部屋に観葉植物を置いて、空気清浄機を取っ払ってみるのもいいのでは。
1.湿度調節効果
植物の蒸散作用により水分を放散し快適な湿度にします。植物が放出する水分は完全な蒸留水なので過湿器のように水道水に含まれる水垢分まで振りまく心配はないとのこと。
2.心理的、生理的な効果
植物(花、香りを含む)が存在することで、気分をリラックスさせる効果があるとのこと。実験結果では、植物があるだけで脳から出るアルファ波を測定する事で判定されたみたいです。
3.視覚疲労の緩和、回復効果
点滅する光を見せ、どの周波数までちらついて見えるかを調べる実験を行いました。植物がある場合とない場合に分けてパソコン画面を見る仕事をさせた結果、植物がある場合はフリッカー値が測定されたため、眼性疲労が小さいことが確かめられたみたいです。
このように観葉植物のリラックス効果は科学的にも証明され、部屋に置いているだけで気分が落ち着くというのは本当だったわけですね。昔から、目が疲れたら緑のものをみると良くなるというのも、このためだったわけです。そんな癒し系の観葉植物を置いて、心休まる生活をしてみましょう。
Last update:2022/11/24